外科

袋の中に老廃物がたまって、触れると皮膚下に硬いしこりがあるように感じます。袋が破れたり細菌感染を起こしたりすると炎症を起こし、赤み・腫れ・痛みを生じます。炎症を起こしたものは炎症性粉瘤と呼ばれ、化膿して短期間に数倍の大きさになることもあります。

外傷やピアスの穴、ヒトパピローマウイルス感染など、粉瘤ができた原因がわかるケースもありますが、ほとんどの場合には原因がよくわかりません。粉瘤を発症しやすい体質もあります。なお、ニキビと間違えて潰してしまうと炎症を起こす可能性が高くなってしまい、中身の老廃物を出しても再発します。できるだけ触れずに受診してください。

視診でほとんどの場合は粉瘤と判断できます。手術で摘出した組織の病理検査を行って確定診断となります。

粉瘤は薬で治すこともできず、自然治癒することもありません。治すためには袋ごと手術で摘出する必要があります。当院では傷跡を目立たなくできる「くり抜き法」による手術を行うなど、できるだけきれいに治すことを心がけています。炎症が強い場合はまず切開で膿を排出して炎症を鎮めてから後日、袋を摘出する手術を行います。この場合は従来法を行うことが多いですが、できるだけきれいに治すようにしています。
手術後にどのくらいきれいに治るかに関しては肌質などによる個人差があります。また、癒着の有無、再発や癒着の状態、縫合なども傷跡の状態を大きく左右します。当院ではできるだけきれいに治せるようにきめ細かく配慮しています。なお、顔など目立つ場所の粉瘤や、傷跡が気になる方には、信頼できる形成外科・皮膚科をご紹介しています。粉瘤でお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。